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5.6 バックアップとリストア
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5.6.1. cbbackupを使用したバックアップ

5.6.1.1. バックアップ対象のキーフィルタリング
5.6.1.2. ファイルのコピーを使用したバックアップ

cbbackupツールは、ローカルのデータと、リモートのノード、クラスタの両方など、さまざまなデータの組み合わせによるバックアップを可能にする柔軟なバックアップコマンドです:

バックアップは、単一ノード上のファイルを直接コピーすることによってローカルでも実行できますし、クラスタに接続してクラスタからバックアップ場所へデータをストリーミングすることによってリモートでも実行できます。バックアップは、実行中のノードもしくはクラスタでも、オフラインのノードでも実行できます。

cbbackupコマンドは簡単にリストアが可能な形式でデータを格納します。リストア時、cbrestoreを使用すると、どのような構成のクラスタへもリストアすることができます。情報の保存にcbbackupを使用した場合、送信元と宛先のクラスタが一致する必要はありません。

cbbackupコマンドは、ソース定義から宛先バックアップディレクトリに各ソースのデータをコピーします。バックアップファイルの形式はCouchbase特有のものであり、情報をクラスタにリストアするとき、すべてもしくは一部のバックアップデータをリストアすることができます。特定のキー(正規表現で指定)、もしくは特定のvBucketIDで保存されているデータすべてを指定することができます。データをリストアするクラスタ上で、あるバケット名の元のデータを別の名前のバケットへコピーすることを選択することもできます。

cbbackupコマンドは次の引数を取ります:

cbbackup [options] [source] [backup_dir]

引数は以下の通りです:

バックアップは、IPで指定された実行中のクラスタもしくはノード上で行われます。

この基本構造を使用して、送信元クラスタの様々な組み合わせのデータをバックアップすることができます。様々な組み合わせの例を以下に示します:

最適なバックアップソリューションを選択することは、要件と、クラスタにデータをリストアする予定の方法に依存します。

5.6.1.1. バックアップ対象のキーフィルタリング

cbbackupコマンドでは作成するデータベースファイルへバックアップされるキーのフィルタリングが可能です。これはデータセットの一部をバックアップしたい場合や、別のバケットにデータセットの一部を移動したい場合に特に役に立つでしょう。

キーの指定は正規表現の形式であり、cbbackupツール内のクライアントサイド上で実行されます。たとえば、'object'の接頭辞を持つキーがあるバケットから情報をバックアップするためには:

shell> cbbackup http://HOST:8091 /backups/backup-20120501 \
  -u Administrator -p password \
  -b default \
  -k '^object.*'

上記では、バックアップファイルに指定された接頭辞に一致するキーだけをコピーします。データがリストアされるとき、バックアップファイルで記録されたキーのみがリストアされます。

警告

正規表現のマッチング処理は、クライアント側で行われます。 これは、バケットの内容全体がcbbackupコマンドによってアクセスされる必要があり、正規表現に一致しない場合、捨てられることを意味します。

データをリストアするとき、キーベースの正規表現を使用することもできます。 バケット全体をバックアップし、cbrestoreを使用したリストア処理のときに選択したキーをリストアすることもできます。詳細については、cbrestoreツールを使用したリストア」を参照して下さい。

5.6.1.2. ファイルのコピーを使用したバックアップ

cbbackupを使用しても、データを格納するローカルディレクトリを指定しても、またはcptarやその他のコマンドを使用してデータファイルを直接コピーしても、バックアップすることができます。

たとえば、cbbackup使用して:

shell> cbbackup \
    couchstore-files:///opt/couchbase/var/lib/couchbase/data/default \
    /mnt/backup-20120501

cpを使用すると、次のようになります:

shell> cp -R /opt/couchbase/var/lib/couchbase/data/default \
      /mnt/copy-20120501

この方法で情報をバックアップすることの制限は、同一構成のクラスタ内にある停止中のノードにしかデータをリストアできないということです (各ノードからconfig.datファイルもコピーする必要があります)。